不動産投資

【岐阜版】空室・家賃下落・金利上昇などアパート経営の赤字化を防ぐには?改善策を解説。

アパート経営|収益悪化を防ぐには?
bonz.fudosan@gmail.com

はじめに:アパート経営の“逆風”が強まっている

近年、アパート経営を取り巻く環境は厳しさを増しています。

2024年以降、日銀の金融緩和縮小による金利上昇賃貸需要の地域格差拡大、そして築古物件の家賃下落が同時進行。

その結果、多くのオーナーが次のような課題に直面しています。

  • 返済額が増えて、キャッシュフローが圧迫
  • 家賃を下げないと入居が決まらない
  • 修繕費や管理コストも上昇
  • 税負担まで重くなり、「手残りゼロ経営」に

この記事では、アパート経営の現状を分析し、「収益悪化を止めるための具体的な改善策」を解説します。

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家賃下落の現状と原因

全国的に家賃格差が拡大

  • 都市部:家賃は横ばいまたは上昇傾向(特に新築・駅近)
  • 地方:築20年以上のアパートで家賃下落が進行

例)築30年・ワンルームの平均家賃
・地方都市中心部:3.5〜4.5万円
・郊外・駅徒歩15分以上:2〜3万円

入居者ニーズが「新築・最新設備・ネット無料」に集中する一方、築古アパートは差別化が難しくなっています。

家賃を下げても埋まらない構造的な理由

  • 若年層人口の減少
  • 単身者の生活拠点が市街地中心へ集中
  • フリーレント・ネット無料物件との競争激化

「家賃を下げる=短期的な空室対策」にはなりますが、長期的には収益悪化のスパイラルに陥る可能性があります。

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金利上昇がアパート経営に与える影響

2025年現在、住宅ローン金利やアパートローン金利は0.5〜1.5%台に上昇傾向

固定金利で借りているオーナーは影響が少ない一方、変動金利型の借入をしている場合、月々の返済が大幅に増えるケースも。

返済額の増加例(借入5,000万円・残20年の場合)

金利毎月返済額年間負担増加
1.0% → 1.5%約229,000円 → 約241,000円約14万円増
1.0% → 2.0%約229,000円 → 約254,000円約30万円増

金利上昇と家賃下落が同時に進行すると、キャッシュフローがマイナス転落するリスクが現実化します。

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収益悪化・赤字化のサインとは?

次のような兆候がある場合、経営見直しのサインです。

  • キャッシュフローが赤字
  • 空室が3か月以上続く部屋がある
  • 近隣アパートに空室が目立つようになってきた
  • 家賃を下げないと決まらない状況が続いている
  • 返済比率50%以上

こうした状態を放置すると、銀行評価や売却価格の下落にもつながります。

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今すぐ実践できる「収益改善策」

改善策① リフォームより“募集条件”を見直す

  • 礼金ゼロ・保証人不要・即入居OK・更新料ゼロなど柔軟に設定
  • 初期費用のハードルを下げて反響率をアップ

改善策② 家賃を下げずに「付加価値」を上げる

  • 無料Wi-Fi導入(導入コスト月数千円)
  • 家電付きプラン/家具付きプラン
  • 外壁・照明のデザイン変更で印象改善

改善策③ ローンを「金利交渉・借り換え」で見直す

  • 取引実績のある銀行や信用金庫で金利見直し相談
  • 長期固定金利を検討

改善策④ 経営改善計画を可視化する

  • 毎月の収支表・空室率・修繕履歴をエクセル管理
  • 銀行面談時の資料としても有効

改善策⑤ 売却する

収益の改善が見込めない場合や、新たな設備投資ができない場合は、売却も検討しましょう。

2025年現在、不動産投資が過熱しており、オーナーチェンジ物件を買い求める人が非常に多いので、高く売れるチャンスです。

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長期的に“収益を守る”ための戦略

項目具体策効果
物件価値の維持定期的な修繕・外壁塗装入居者満足度UP
管理の最適化管理会社の見直し・報酬再交渉コスト削減
税務戦略青色申告・減価償却の活用節税効果
出口戦略売却・法人化・相続対策資産防衛
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事例紹介

事例①:金利上昇を逆手に「借り換え+リノベ」で再生(瑞穂市・築25年アパート)

変動金利ローンの上昇により、返済額が月3万円増加。
家賃下落も重なり、年間キャッシュフローがマイナスに転落した事例です。
オーナーは金利交渉の代わりに「金融機関の借り換え+リノベ融資」を実施しました。

  • 地銀から信金に借り換え(1.45% → 0.95%)
  • リノベ費用500万円を追加融資で確保
  • デザイン重視の1LDKに2部屋改装

結果、家賃を1.5万円アップして即満室化。ローン返済増を上回るキャッシュフロー改善を実現しました。

金利上昇期は「借り換え+リノベ」で対策!

事例②:家賃下落エリアで“ターゲット転換”に成功(岐阜市・築35年アパート)

周辺家賃が年々下落し、満室維持が難しくなっていた築古アパート。オーナーは「社会人向け」から「高齢者・生活保護受給者」にターゲットを転換。

  • 家具付き・低初期費用プランを導入
  • 福祉団体・市役所と提携して入居紹介を受ける
  • 管理会社と連携してサポート体制を強化

結果、家賃を下げずに長期入居者が増加し、退去率も半減。安定した入居率を維持しつつ、地域からの紹介も拡大しました。

ターゲットを“変える”ことで新たな需要を掘り起こせる

まとめ:「家賃下落と金利上昇」に負けない経営へ

家賃下落と金利上昇は、どちらもコントロールできません。
しかし、「収益構造を変える」ことはオーナー次第です。

  • 築古でも付加価値で差別化できる
  • 金利は交渉・借り換えで抑えられる
  • 経営管理の“見える化”で銀行からの信頼も高まる

今こそ、「守りの経営」から「攻めの再構築」へ。一歩踏み出したオーナーこそ、次の10年も安定収益を維持できるでしょう。

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ボンズ不動産 代表
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「空き家」だけではなく、「アパート・マンション」も取り扱っております。弊社自身が、アパート経営を行っておりますので、客付け・管理・リフォーム・売却など、自身の経験をもとにご提案させていただきます。

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BONCLA(ボンクラ)新聞編集長 酒井
BONCLA(ボンクラ)新聞編集長 酒井
宅地建物取引士 / 岐阜県空家等総合相談員
株式会社ボンズ不動産代表

主な事業内容は、買取再販・売買仲介・不動産投資(不動産賃貸業)・賃貸仲介、岐阜県南部(岐阜市・瑞穂市・各務原市・関市・美濃加茂市・可児市など)が主な活動エリアです

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