不動産コラム

土地を売却するなら確定測量は必要?費用・流れ・注意点を徹底解説

土地の売却で確定測量は必要?費用・流れ・注意点を解説
bonz.fudosan@gmail.com

はじめに

土地を売却する前に「確定測量って本当に必要なの?」と悩む方は多いでしょう。

確定測量とは、隣地との境界を正確に確定し、法的に有効な測量図を作成する作業のこと。
売却時のトラブルを防ぐために非常に重要な手続きです。

この記事では、確定測量が必要な理由から費用・期間・注意点まで、分かりやすく解説します。

1

確定測量とは?売却前に必要な理由

確定測量とは、土地家屋調査士が立ち会い、隣地所有者と境界を正式に確認して署名・押印をもらう測量のことです。

売却の際には、買主や不動産会社が「境界が明確な土地」を求めるため、確定測量が行われていると売却がスムーズになります。

確定測量を行う主なメリット

  • 境界トラブルを防げる
  • 売却価格の根拠が明確になる
  • 売買契約や登記手続きがスムーズに進む
  • 将来の相続や再建築時にも安心

確定測量を行わないデメリット

確定測量を行わずに売却すると、以下のようなリスクが発生します。

  • 隣地との境界トラブルで売却が中断
  • 買主が安心できず、値下げ交渉をされる
  • 境界不明のため、金融機関の融資が通らない
  • 売却成立後にクレームや損害賠償が発生する場合も

特に相続した土地や古い宅地では、境界杭が不明なケースが多く、確定測量を行うことでトラブルを未然に防げます。

2

確定測量の費用と期間の目安

項目内容費用の目安期間
境界確認測量(簡易)境界杭の位置確認のみ約10〜20万円1〜2週間
確定測量隣地立ち会い・書面による同意含む約30〜40万円1〜2か月
登記申請(必要に応じて)分筆・地積更正など約10〜20万円数週間〜1か月
3

確定測量の流れ

土地家屋調査士に依頼

現地確認・図面や登記簿の調査

隣地所有者へ立会い依頼

境界確認・署名押印を取得

境界杭を設置

永続的に残る杭を打設

確定測量図の作成

法務局に保管できる正式な図面完成

4

売却のタイミングと確定測量の関係

確定測量は「売却活動を始める前」に行うのがベストですが、なかには境界確定を求めない買主もいるので、「売買契約後」に行うこともよくあります。

買主にとって事前に「境界が確定している土地」は安心材料となり、査定価格も上がる傾向があります。また、契約後に測量を行う場合、隣地立ち会いなどで1〜3か月かかり、決済・引き渡しの時期が遅くなるので、早めの着手が重要です。

5

売却時によくあるトラブル事例

  • 隣地との境界が曖昧で、境界確認に半年かかった
  • 測量せずに売却を進めた結果、後から越境が判明し修繕費を負担
  • 測量費をどちらが負担するかで売主・買主間が揉めた

売却前に測量を済ませておくことで、こうしたトラブルをほぼ回避できます。

まとめ:土地売却前の確定測量は“将来の安心”につながる

土地売却では、「確定測量をしておくかどうか」でスピードも価格も大きく変わります。
確定測量を行うことで、境界トラブルのリスクをゼロにし、買主にも安心感を与えることが可能です。

不動産会社や土地家屋調査士に相談し、早めに準備を進めることが、トラブルのない売却への第一歩です。

関連記事

あわせて読みたい
空き家を売る前にインスペクションは必要?|売主が知っておくべきメリット・費用・注意点
空き家を売る前にインスペクションは必要?|売主が知っておくべきメリット・費用・注意点
あわせて読みたい
【要注意】不動産売却での「契約不適合責任」とは?売主が知っておくべきリスクと対策
【要注意】不動産売却での「契約不適合責任」とは?売主が知っておくべきリスクと対策
あわせて読みたい
はじめての不動産売却│知っておきたい心得や基礎知識
はじめての不動産売却│知っておきたい心得や基礎知識
プロフィール
BONCLA(ボンクラ)新聞編集長 酒井
BONCLA(ボンクラ)新聞編集長 酒井
宅地建物取引士 / 岐阜県空家等総合相談員
株式会社ボンズ不動産代表

主な事業内容は、買取再販・売買仲介・不動産投資(不動産賃貸業)・賃貸仲介、岐阜県南部(岐阜市・瑞穂市・各務原市・関市・美濃加茂市・可児市など)が主な活動エリアです

主に空き家・空き地・1棟アパート/マンションを取り扱っております

・BON(ボン):ボンズ不動産が運営する、フランス語で”良い”
・CLA(クラ):暮らし、Classic=価値のある

”暮らしを豊かにしたい"、"価値のある情報を提供したい"という思いで当サイトを運営しています
記事URLをコピーしました